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~前回までのあらすじ~
取り乱すビワをキスで黙らせたアキヒナ。
男子生徒と距離が近くなった理由を話し、ようやく誤解が解けたのだった。
「俺の連絡先教えるから、イワイ先輩に返事待ってるって伝えといて!」
「う、うん。分かった」
(勢いでつい協力したけど、本当によかったのかな?)
(あいつ、明るいし運動できるから女子にモテるんだよね。もし2人が付き合ったら私は邪魔になる)
(ビワと一緒に帰ったり、遊んだりすることも減るのか……)
(……寂しいな。ちょっと後悔してきた)
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「私、1人で勘違いしてた。本当にごめんなさい」
「いいよ。ビワにちゃんと言えなかった自分も悪い」
「そういえば、まだ連絡してなかったな」
「何が?」
「あいつ……パーカーに断っておく」
「”私が嫌だからビワのことは諦めて”ってね」
「今は温度差があるかもしれないけど、これからも一緒にいたい」
「だから、また不安になったら教えて。2人で乗り越えよう」
「本当に私を受け入れてくれるの? ひどいこと言って怖い思いさせたのに?」
「どうしていいか戸惑ったけど、嫌いになったことは1度もないよ」
「私の中ではずっと変わらない。大好きなビワのままだ」
「じゃあ今日から幼馴染以上……だね」
「へっ!? あ、そ、そうだよね。そうなるよね」
「え、違うの?」
「いや、今まで恋愛に無縁だったから、こういう甘い空気に慣れてなくて」
「えっと不束者ですが、よ、よろしくお願いします……」
「!」
「やったぁ!」
「わっ」
「本当に両想いでいいんだよね? 夢じゃないよね?」
「夢じゃないよ。ぜんぶ現実」
「私を好きになってくれてありがとう」
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「「え゛っ!!??」」
「「ビワちゃんと付き合うことになった!?」」
「うん。色々あったけど、そういう関係に進んだ」
「ハア~ヒナに彼女ができるなんて……」
「2人がケンカしてるんじゃないかって心配だったのよ」
「今後困った事があったら、遠慮なくパパたちに相談しなさい」
「うん、分かった」
「でも、おめでとう。これからもビワちゃんと仲良くやんなさい」
「ありがとう、お母さん」
(お母さんたち応援してくれるんだ。なんだか照れるけど嬉しいな)
「じゃあお祝いに出前でも取る?」
「いいわね。せっかくだし、モモたちも呼びましょうよ」
「「ヒナちゃんと結婚の約束!!??」」
「早速、式の日程を決めよう!会場も今の内に押さえないと!」
「も~お父さん、気が早いよ」
「そうやって嬉しくなると1人で突っ走る癖やめなさい」
「はい」
「お母さんは2人の応援をするからね。末永くお幸せに」
「お父さんも応援するよ。おめでとうビワちゃん」
「ありがとう」
「あ、ヒバリからメール……一緒に夕食でもどうかって」
「いいね!お酒とか飲み物を買って持っていこう」
(応援してくれる人がいるってこんなに幸せなんだ)
(お父さんとお母さんみたいなパートナーに、私たちもなれたらいいな)
最終回へ続く……
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