百合カプなれそめ物語~アキヒナ×ビワ⑧~

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~前回までのあらすじ~

取り乱すビワをキスで黙らせたアキヒナ。

男子生徒と距離が近くなった理由を話し、ようやく誤解が解けたのだった。

「俺の連絡先教えるから、イワイ先輩に返事待ってるって伝えといて!」

「う、うん。分かった」

(勢いでつい協力したけど、本当によかったのかな?)

(あいつ、明るいし運動できるから女子にモテるんだよね。もし2人が付き合ったら私は邪魔になる)

(ビワと一緒に帰ったり、遊んだりすることも減るのか……)

(……寂しいな。ちょっと後悔してきた)

「私、1人で勘違いしてた。本当にごめんなさい」

「いいよ。ビワにちゃんと言えなかった自分も悪い」

「そういえば、まだ連絡してなかったな」

「何が?」

「あいつ……パーカーに断っておく」

「”私が嫌だからビワのことは諦めて”ってね」

「今は温度差があるかもしれないけど、これからも一緒にいたい」

「だから、また不安になったら教えて。2人で乗り越えよう」

「本当に私を受け入れてくれるの? ひどいこと言って怖い思いさせたのに?」

「どうしていいか戸惑ったけど、嫌いになったことは1度もないよ」

「私の中ではずっと変わらない。大好きなビワのままだ」

「じゃあ今日から幼馴染以上……だね」

「へっ!? あ、そ、そうだよね。そうなるよね」

「え、違うの?」

「いや、今まで恋愛に無縁だったから、こういう甘い空気に慣れてなくて」

「えっと不束者ですが、よ、よろしくお願いします……」

「!」

「やったぁ!」

「わっ」

「本当に両想いでいいんだよね? 夢じゃないよね?」

「夢じゃないよ。ぜんぶ現実」

「私を好きになってくれてありがとう」

「「え゛っ!!??」」

「「ビワちゃんと付き合うことになった!?」」

「うん。色々あったけど、そういう関係に進んだ」

「ハア~ヒナに彼女ができるなんて……」

「2人がケンカしてるんじゃないかって心配だったのよ」

「今後困った事があったら、遠慮なくパパたちに相談しなさい」

「うん、分かった」

「でも、おめでとう。これからもビワちゃんと仲良くやんなさい」

「ありがとう、お母さん」

(お母さんたち応援してくれるんだ。なんだか照れるけど嬉しいな)

「じゃあお祝いに出前でも取る?」

「いいわね。せっかくだし、モモたちも呼びましょうよ」

「「ヒナちゃんと結婚の約束!!??」」

「早速、式の日程を決めよう!会場も今の内に押さえないと!」

「も~お父さん、気が早いよ」

「そうやって嬉しくなると1人で突っ走る癖やめなさい」

「はい」

「お母さんは2人の応援をするからね。末永くお幸せに」

「お父さんも応援するよ。おめでとうビワちゃん」

「ありがとう」

「あ、ヒバリからメール……一緒に夕食でもどうかって」

「いいね!お酒とか飲み物を買って持っていこう」

(応援してくれる人がいるってこんなに幸せなんだ)

(お父さんとお母さんみたいなパートナーに、私たちもなれたらいいな)

最終回へ続く……

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