当記事はGL要素が含まれます。苦手な方はブラウザバック推奨。
前回までのあらすじ
ルスの家で料理を教えに行った杏子。
甘い雰囲気に脈ありと感じた彼女はルスを押し倒して上着を脱がすが、目に映ったのは…。

シバ・杏子「両性具有?」
ルス「うん」

「症状や発生状況は人それぞれなんだけど、杏子が見た通り、僕の場合は女として生まれた時から…」

「この身体を見た女の子たちは皆、気味悪がって僕の元から去っていった」

「彼女たちが僕を拒絶するのは当然の反応さ。それでも、誰かと深い関係になることに憧れてたんだ」
(そっか、私ずっとルスのことを男性だと思い込んでたけど、この柔らかい雰囲気とか距離感はそうだったんだ)

「楽しい思い出をくれてありがとう。僕のことはもう忘れてくれ」
「え?」

「やっぱり、こんな僕と一緒にいたら杏子に迷惑がかかる」

「身体のことを黙っていてすまなかった。さっ、暗くなる前に家へお帰り」


「おバカね。ここであなたのことが好きな女を帰したら二度と会えなくなるよ」
「え?」

「でも僕は男であって男じゃないんだ」
「関係ないよ。私は気持ちを抑えられるほど、お淑やかな女じゃないの」

「あれこれ考えるよりさ、一度試してみない?」
「試すって何を?」

「私たちの身体の相性。ルスのこともっと知りたい」
「杏子…」


:
:

(めちゃくちゃ良かった)

「杏子、ツラくなかった?」
「平気。何ならもう一戦ヤリたいぐらい」

「知らなかったな。誰かと肌を重ねるのってこんなにあたたかい気持ちになるんだね」

「ねえ、明日も時間ある?まだ一緒にいたいな」
「うん。僕も…」
:
:
次回予告


「杏子」
最終話へ続く。
コメント