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前回までのあらすじ
女子寮の皆と一緒に働き始めた杏子。
憧れのバーテンダーとなった彼女の次の夢は、可愛いお嫁さんになることだった。
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シバ・カリン「でさー、料理長のまかないもつまみ食いしたら怒られちゃって…」
クロツ・シグネ「おかえり杏子。あれ?エイデンの家に泊まったんじゃないの?」
シバ・杏子「エイデンと別れた」
「「「!?」」」
「昨日の夜、仕事終わりにエイデンの家に泊まったら…」
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「このフルーツケーキ美味しいね」
エイデン・アンダーソン「だろ?パンケーキ夫妻がくれたんだ」
「なあ、杏子」
「んー?」
「一緒にここで暮らさないか?」
「えっ!?」
「ほほほ本当にいいの!?」
「ああ。社会人になったら一緒に住みたいなって考えてたんだ」
(それってつまり――)
(結婚…!)
「式を挙げる前にさ、私のお母さんたちに報告しに行こうよ!」
「え?式?」
「あ、そうだ。今のうちに言っときたいことがあるんだけど」
「なあに?」
「この家に住むからには、俺の食習慣に合わせてくれないか?」
「…は?」
「杏子は学生の頃から俺のことを理解してるだろ。だからお前も…」
「確かに尊重してるけど、好きなごはんが食べられないなんて無理だよ」
「なんでだよ!杏子も朝食のサラダをうまそうに食べてたじゃないか!」
「野菜も好きだけど色んなものを食べたいの!結婚してもお互い別々に料理すればいいでしょ!」
「それじゃあ意味ないだろ!第一、俺は結婚する気ない」
「えっ、いやだって一緒に住むってことは結婚でしょ?」
「同棲を提案したけど結婚はしたくないんだ!誓約に縛られる人生なんて御免だよ!」
「な、何よそれ!期待させておいてひどい!」
「あんたのこと、優しくて頼りがいがあって大好きだったのに一気に冷めた」
「あっそ。なら早く帰れよ」
「フン!こっちだって、もう顔も見たくない!」
「エイデンのバカ!!」
「一緒になれなくて残念だよ」
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「…ってことがあったわけ」
「そっか、大変だったね」
「エイデンもお姉ちゃんも悪くないから元気出して。こんな時は――」
「やけ食いに限るよ」
「ポテトチップスは肌が荒れるから我慢してるんだけど…」
「まあまあ、今日はチートデーということで。美味しいよ~」
(長く付き合ってきたのに、あっけなく別れるなんて思わなかったな)
(でも結婚は諦めきれない。好きな人と結婚して幸せに暮らすのが私の夢なの)
「フウゥ~~~~~~~~」(深呼吸)
「よし!新しい恋を見つけよう!」
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数週間後
「聞いて!新しい彼氏できちゃった!♡」
「え、もう?」
「勤め先のバーのお客さんでね、私のことすっごく可愛いって褒めてくれたの!仕事終わりに連絡先交換したら、食事に誘われて付き合うことになったんだ♡」
「カーソンって言うんだけど、年上で落ち着いた人なの!ほら写真見て!」
「面食いのお姉ちゃんのことだから、どうせイケメンでしょ」
「え、オッサンじゃん…お姉ちゃん遊ばれてない?」
「そんなわけないでしょ!w」
「シグネも見て!私の彼氏!」
「ん?」
「うわ、オッサンじゃんキモ」
「は?」
クロツ・エイネ「杏子、新しい彼氏できたんだって?」
マツミヤ・ミズキ「そうみたいだね。でもだいぶ年上みたいだよ」
「相性が良かったら結婚するのかな?」
「どうだろう。今日その彼氏さんとデートらしいけど…」
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Ciudad Enamoradaミラドール・デル・アモール
メディア・ナランハ
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(カーソンの家に忘れ物しちゃった。夜だけどまだ寝てないよね)
「お邪魔しまーす。カーソンいるー?」
「だ…」
「誰よ、その女っ!!」
カーソン「いや、これはその~」
「私以外に恋人がいたってこと!?浮気してたの!?」
「杏子、落ち着いて。夜だから大声は…」
「彼女とはなんていうか、似たところがあって親近感が湧いただけだ」
「頭部が似てるだけでしょ!親近感湧いただけでキスしないわ!!」
女「あたし帰るわね。バイバイ、ヒステリックなお嬢さん」
「お、おい…」
「なあ機嫌直せよ。怒りっぽい女は嫌われるぞ?」
「怒らせたのはそっちでしょ!この浮気者!」
「大人になると浮気の一つぐらいするさ。浮気してほしくないなら、もう少し清楚な装いをしたらどうだ?僕はお淑やかな女の子が好きなんだよ」
「はあ!?」
「着たい服を着てるだけなのに、浮気は悪いはずなのに、どうして私が言われなくちゃいけないのよ…」
「カーソンとはもうやっていけない」
「そうかい。それじゃあさよならだ」
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「うう…ぐすっ」
「全然眠れない」
「イメチェンしたほうがいいのかな…」
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次回予告
「あ~あ。どこかに金髪碧眼のカッコイイ王子様っていないのかなあ~」
③へ続く。
※エイデンはベジタリアン特質持ちですが、彼やベジタリアンを責めたつもりは一切ありません。
また、私のオリジナルストーリーはゲーム内での出来事を元に創作したフィクションであり、実際のベジタリアンとは一切関係ありませんので悪しからずご容赦ください。
目玉焼きに何をかけるか度々論争が起きますけれど、私は何もかけない派です。端っこが焦げてると最高。
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