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あらすじ
女子寮の親友たちと新社会人になった杏子。
仕事も恋も熱心な彼女は結婚への願望を強く抱いていた。
NewCrest ヒルサイド・ハイランド女子寮
マツミヤ・ミズキ「皆、仕事は順調?」
瞳目木こころ「ちょっと~せっかくの休日なのに仕事の話はやめてよ~」
「こころは念願のレイニーデイ・エンターテイメント社に入社できたんでしょ?楽しくないの?」
「まだ下っ端だから、ユーザーの電話対応しかやらせてもらえないの!早くEスポーツのチームメンバーに選ばれたい~!!」
「ミズキはスペースYの宇宙飛行士だなんてカッコイイ~」
「まだまだ半人前だよ。訓練と勉強は欠かせない」
クロツ・エイネ「私も1000の言葉のアートギャラリーでひたすらパレット洗ってる。シグも勤め先のライムライトはどう?」
クロツ・シグネ「別に普通。たまにお客さんからチップもらってる」
シバ・カリン「とりま全員、希望の仕事に就けて良かった良かった」
シバ・杏子「そーゆーカリンはメイクディッシュでちゃんとやってるの?まかないばっかり食べてないでしょうね?」
「失礼な。つまみ食いで我慢してるよ。お姉ちゃんこそバーテンダーの…って、どうしたの?」
「ちょっと彼ピから連絡きてたから返信してただけ」
「ピ?ああ、エイデンね。相変わらずラブラブじゃん」
「まあね。あんたも社会人になったんだから、恋ぐらいしなさいよ」
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(私の名前はシバ・杏子。ルームメイトの皆とティーンを卒業したばかりの新社会人。趣味の料理が高じて、お酒の勉強をしたくてバーテンダーを選んだの)
(バーテンダーの仕事は基本立ちっぱ。しかも夜勤で楽じゃない)
(でも時々、芸能人がお忍びで来るし、バーテンダーは憧れの職業の一つだったから楽しく働けてる)
「あんたたち~ごはんできたわよ~!」
「「「は~い」」」
(なりたい職業に就けた今、私には絶対叶えたい夢がある。それは――)
(可愛いお嫁さんになること!!)
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コンコン
「エイデンじゃん!お姉ちゃんに会いに来たの?」
エイデン・アンダーソン「ああ、邪魔するぜ」
「お姉ちゃんの王子様が来たよ~」
「おっ♡」
「エイデン、いらっしゃーい♡」
「場所はブルーベルベットでいいよな?」
「うん♡」
(彼はエイデン・アンダーソン。高校から付き合ってる私の彼氏)
(今日は夕方からデートだから女子寮まで迎えに来てくれたんだ♡優し~♡)
「デートならさっさと行けばいいのにね~私らに見せつけちゃってさ~」
「まあまあ。せっかく来たんだから、おもてなししないと」
「じゃあ、エイデンとクラブに行ってくるね。カリン、あんた食欲旺盛だからって夜食食べちゃダメよ」
「クラブ帰りにラブホとか行っちゃう感じですかぁ?お姉ちゃんこそ性欲旺盛だねぇw」ニヤニヤ
「ほら、早く行こ!」
「慌てるなよ。ゆっくり行こうぜ」
「ねえねえ!杏子とエイデンって結婚すると思う??」
「さあ…でも、ティーンの頃から仲良しな2人だからね。可能性は高い」
「杏子は学生時代から『結婚したい』って言ってたもんね」
「私らの中じゃ一番早く結婚するんじゃない?知らないけど」
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Willow Creek ブルーベルベット
♪~♪( ◜௰◝و(و “
「エイデン、ナンジャモンジャ社はどう?」
「毎日毎日、荷物整理だよ。唯一の楽しみはランチと社内恋愛の噂かな」
「えー!?社内恋愛ってやっぱりあるんだ!不倫とかしてる人いる?」
「ハハ、いたら風紀的に大問題だよ」
(職場恋愛か~。エイデンって顔が甘いから、お局に言い寄られたらどうしよう…)
「なあ、ちょっと熱くなってきたから2階のバルコニー行かね?」
「もう酔っちゃったの?いいよ」
(お互い就職したばかりだけど、エイデンは将来的に結婚とか考えてるのかな?)
(すっっっごく気になるけど聞くのが怖い。プレッシャー感じさせたくないし)
「おいおい。酔ってんのは杏子のほうじゃん」
(でも、エイデンも私と同じ考えだったら嬉しいな…)
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「お姉ちゃん遅いな~外は真っ暗なのに」
「エイデンがちゃんとうちまで送ってくれるよ。大丈夫」
「う~ん」
「エイデンって良い奴だと思うけど、たまに何を考えてるか分かんないだよね」
「そう?杏子を大事にしてるように見えるけど…」
「まっ!お姉ちゃん怒ると怖いし、心配ないか!w」
「それを聞かれたら、杏子にまたジャーマン食らうよ」
「あーあ。何か気が抜けたらおなか空いちゃった」
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次回予告
(それってつまり――)
(結婚…!)
②へ続く。
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