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前回までのあらすじ
ルスの料理に思わず酷評をしてしまい、杏子はお詫びを込めて料理を教えることになった。
約束を交わした帰り道、運命的な出会いに彼女の足取りは空を飛べそうなほど軽やかであった。
瞳目木こころ「例の王子様のお家に行くの、いつだっけ?」
シバ・杏子「来週の休み。あー緊張するなあ、どんなの着ていこう」
マツミヤ・ミズキ「それにしてもすごいね杏子は。すぐ出会いを引き寄せるんだから」
「ねー!3度目の正直って言うじゃん?今度の人とはうまくいくんじゃない?」
「そ、そうかな?」
シバ・カリン「無理だね。理想と現実は違うよ」
「なんでそんなこと言うのよ!」
「お姉ちゃん好みのイケメンでも、実はヤバイ秘密を抱えてたりするもんだよ」
「そもそも初対面のお姉ちゃんを自分の家に誘うなんて怪しすぎ。絶対下心あるよ、その人」
クロツ・シグネ「カリンは杏子が心配なんだね。シスコンじゃん」
「違うよ。またお姉ちゃんがフラれる未来が見えるだけ」
(そうかな?ルスはそんな悪い人には見えなかったけど…)
(あ、着ていく服を考えなくちゃ)
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「うーん」
「いつもの格好で行っていいのかな?ルスはどんなファッションが好きなんだろう」
「よし!ここは思いきって…」
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翌朝
「~♪」
「皆、おはよう」
「おはよう、お姉…」
「行ってきま~す」
「今の誰!?」
「あんたのお姉ちゃんだよ」
:
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Oasis Springsラフィア・キンタ
コンコン
ルス「いらっしゃい、我が家へようこそ!…おや?」
「お邪魔します。エヘヘッ、ちょっとイメチェンしてみました」
「先日のスタイルも可愛かったけど、今日のメイクも服もすごく似合ってるよ」
「ありがとう!」
「でも、どうして急に雰囲気を変えたの?」
「えっと、その…」
「男性って清楚な女性が好きって言う人が多いじゃない?だからそれっぽい感じにしてみたの」
「へえそうなんだ。僕はこの前のピンクの服も好きだから、また見たいけどな」
(あれ?男のルスもてっきり清楚系が好きかと思ったのに意外と反応が薄い…。でもこの前の服装は好感触だったみたいで良かった)
「マッツァーボールスープとムチェニツィ完成~!さっ、食べよう!」
「いただきます」
「!」
「美味しい!僕だけじゃこんな美味しい料理は作れなかったよ!」
「杏子は料理を教えるのも作るのも上手だね。今日は来てくれてありがとう」
「そんなことないよ。私はただ料理が趣味なだけで大したことは…」
「料理上手なのは専門的な学校に通ってた、とか?」
「うーん…お母さんたちの影響かな」
(子供の頃、お母さんたちとよくお菓子作りをしててね、その時から自然と料理が好きになったのかも)
(私のお母さんたちってすごく仲良しなんだよ。いつもラブラブで幸せそうで…。そんな2人に憧れて私も大人になったら結婚したいっていう夢ができたの)
「素敵な夢じゃないか!杏子と結婚できる人はとても幸せ者だね。少し妬けちゃうな」
「フフ、妬いてくれるんだね。あっ、お手洗い借りてもいい?」
「どうぞ。後ろのドアの先がトイレだから好きに使って」
「ありがとう」
(これ…脈ありでは???)
(でもルスの気持ちがまだハッキリ分からない。ちょっとずつ距離を縮める作戦で行くわよ杏子)
「ねえ、こうやって女の子を家に招待することってよくあるの?」
「ううん。僕は気になる子しか誘わない主義なんだ」
「へぇ。私は”気になる子”?それとも”お料理教室の先生”?」
「料理を教えてほしかったのは本心から。けど公園で会った時から杏子が気になってたのも本音」
「そうなの~?」
(この甘い雰囲気…イケる!!もうイクしかない!ええい、押しちゃえ!!)
「えい!」
「アハハ!くすぐるのは反則っ…!」
「わっ!」
「…杏子、ゆっくり降りてくれるかい?」
「照れないで。ほら、ルスのココも反応してる」
「杏子、そんなとこ触っちゃ…!」
「大丈夫、私に任せて。上着脱がしてあげる♡」
「ちょ、ちょっと待っ…」
「おっぱい?」
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次回予告
「この身体を見た女の子たちは皆、気味悪がって僕の元から去っていった」
「楽しい思い出をくれてありがとう。僕のことはもう忘れてくれ」
⑥へ続く。
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